蔦屋漆器店修復 2007年
(第31回石川建築賞 特別賞 2009年)

 

輪島市内にある江戸時代から続く輪島塗の塗師屋で,能登半島地震で被災した土蔵および町屋建築の修復・再生です。地震により壊れたことから修復・再生にあたり地震に強い建物を目指し,左官の久住章氏による指導の下,土蔵は地震に強い壁下地(竹小舞)を提案しています。諸条件により真壁の土壁で再生しています。
 
町屋建築は地震前の空間イメージを崩さないよう配慮し,基礎周りや構造軸組み・土壁の補強を行っています。土蔵は多くのボランティアの力を借りて再生されたことからかつて倉庫だった土蔵空間を展覧会やコンサート、食事会などマルチユースなギャラリースペースとしてコンバージョンしています。新しいコミュニケーションが誘発されるような空間となることを願って再生しています。
 

主用途 事務所・ギャラリーおよび住宅
工事種別 地震で被災した土蔵および町屋建築を再生
延床面積

511平方メートル

規模 地上2階
構造 木造